294人が本棚に入れています
本棚に追加
「先輩。何の話ですか。」
「君、何も覚えてないの、飲み会中のこと。」
「覚えてないです、何の話ですか。私何かやらかしちゃってました?」
何で記憶無くすまで…。
本当に嫌になる、この子に振り回されすぎて。
それに小川の気持ち気付いてないの?
自分を好きな男の前で無防備になるとか正気の沙汰じゃないんだけど。
「小川、君の事好きだよね。」
「え、ええ?そんな事無いと思いますけど。」
「おまけに鈍感、本当ムカつく。」
こんなに乱されてる俺にも、何も気付かない危機感のない君にも。
お願いだからこんなに心配にさせないで。
俺を好きだって言うなら俺以外の前で隙だらけになんないで。
「何を仰ってるかわかりませんけど、好きとかそういう邪推やめてください。小川くんは私をなんとも思ってません。」
「何でそんな事君に分かるわけ、鈍い君に分かるの?」
「あり得ませんから!それに小川くんが万が一私を好きだとして先輩に関係ありますか?」
そう言いながら睨んでくる桜庭さん。
その瞬間何だか少し頭が冷えた気がした。
確かに、関係ないな
最初のコメントを投稿しよう!