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俺は部屋を出て桜庭さんの手首を引く。
「え!?」
「帰るよ。沙羅、今日はごめんけど、この子としっかり話す事がある。」
そう言って荷物を持つと、その家を出た。
桜庭さんは動揺して声を掛けてきているけど立ち止まらない。
人通りの少ない通りまで来て、そこの近くの公園に行く。
「先輩!止まってください!」
その言葉で立ち止まる。
なんか強引に連れてきたけど、何から話せばいいか整理はついてない。
ひとまず何か話さないと、そう思えば思うほど少し焦る。
というか、俺も本当は前のこと納得行ってない。
本当に君、俺の事好き?
「…本当、君といると俺も自分がわからなくなる。」
「え?」
振り返って彼女の顔を見ると驚いた表情をして固まっていた。
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