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上手く交わらない
あの日から数日、あまり進展はないけど桜庭さんがソワソワしている。
あまり落ち着かない日々を過ごして、勝手に落ち込む彼女を見て俺は首を傾げるしかなかった。
「(元から変だけど、最近は特に変。)」
中々話しかける時間も無くて最近小川が色々出来る様になって外回りを連れて行く事にもなって結構バタバタしていた。
午後になって、俺は桜庭さんに外回り行ってくると言おうとしたけどデスクにはいなかった。
どこかと探したけど見当たらなくて水無月さんに声を掛ける。
「桜庭さん、どこ行ったか知ってる?」
「郁先輩は資料室に行きました。」
「そう、ありがとう」
それだけ会話をして俺も資料室に向かう。
そっとドアを開けると棚の奥からひょこっと桜庭さんが顔を出してきた。
「志織ちゃん、どうかし…」
水無月さんだと思っていたらしく少し驚いた顔をしていた。
それから違うと気付けば気まずそうに目線をそらす。
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