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どこかに雪夜の言う一節があった気がする。友達から虐められていた少女は死のうとしていた。そんな時、少女は通りかかった男子学生に声をかけられ死ぬのを延期する。
ここまでなら、よくありそうな話だ。けれど、男子学生も過去に死のうとした経験があって自分も誰かに止められて生きるしかなくなった。何となく生きていると今みたいな幸せが訪れたと言っていた。そんな男子学生がふとしたタイミングて言った言葉だった気がする。
それからも雪夜との会話が盛り上がり、気づくと空にあった太陽が沈みかけていた。
「雪夜ありがとうね、おかげで自分の中で1番いいと思えるような運命の一冊に出会えたよ」
「運命の一冊はいいすぎ」
そう言って笑った雪夜はどこかほっとしているようにも見えた。
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