1人が本棚に入れています
本棚に追加
買い物が終わり、今度こそ家へと向かう。
「本当にありがとうね」
「いいよ。あ、そうだ。ほんの少しでいいんだけど時間ある?」
「えっとね、5時には家に帰るからそのときで良ければ時間あるよ」
「それまで待っててもいい?」
そう言い、家の中へと入る。買ったものを冷蔵庫へと詰めていき、賞味期限のメモ書きを書き足す。
なにか私に聞きたいことてわもあるのだろうか。そうだとすれば、きっとそれは、私が「彼」と別れたのかという話だろう。
そうこうしているうちに、時刻は5時を少しすぎていた。慌てていることを祖母に悟られないように祖母に帰ることを伝え家を出る。玄関の扉を開け、急いで近くの公園へと向かう。こんな時間に子供がいる訳もなく、ベンチに座っている人影が誰なのかすぐにわかった。
「ごめん!待たせたよね」
「いいよ、そんな走ってまでこなくても」
「待たせちゃってるから流石に急がないとね」
「僕は逃げないよ?」
「わかんないよ」
最後の一言が何故か今の私には怖く感じた。返事も素っ気なくなってしまっただろうか。
最初のコメントを投稿しよう!