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「ねえ、美南、別れちゃったの?」
「突然だね。まあ、別れたというか振られたかな」
「そっか……」
「どうしたの?」
「前までは、彼氏くんと仲良く図書館来てたのに突然来なくなったじゃん」
「確かにそうだね。ちょっと行きずらくなってさ」
「美南が来なくなってから彼氏さんも来てないんだよね」
それって、雪夜の話し相手誰もいないじゃん
「そう!そこが問題なんだよ!」
さっきまで深刻そうに話していたことが嘘のように雪夜は声を張り上げた。声を張上げる雪夜の声はどこか懐かしく、そして幼くも感じた。
「なに、私に来て欲しいの?」
「いや、来て欲しいとは言ってないんだけど、まあ、そうなるかな」
「素直になりなよ」
素直になれだなんて自分が1番言ってはいけないのだと理解はしているはずなのに不意に口をついて出た言葉は素直になれだった。
「素直にか。でも、美南よりは僕の方が素直な自信あるよ?」
「それは、認めるよ……」
私が認めた事のどこが面白かったのだろうか。雪夜は腹を抱えて笑った。雪夜は笑いのツボが浅すぎてすぐ笑っているイメージが強い。
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