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この作家はどれほどの経験と過去を持っていれば、あちこちで飛び交う言葉でこんなにも考えさせられる言葉を生み出せるのだろう。そう考えている時にはもう私の手は『明日』と書かれた本へと伸ばされていた。
読めば読むほど内容が深く感じる。背中を押してくれるような、無理に頑張れと言っているようなものでもなくて人に寄り添っているかと言われるとそうでもないようなお話しだ。
けれど、読まない方が損をしているように感じる。そう思いながら、ページをめくり続ける。
2時間程経っただろうか。小説を読み終わり本を閉じる。私は一体何に怯えていたのだろうか。何かに悩んでいる自分も苦しんでいる自分も馬鹿らしく思えてしまう。そんな一冊だった。
私は読み終わってすぐにいつも通っていた図書館へと向かった。少し館内を歩き2階にある窓際の読書ルームへ行くと相も変わらずいつもの席で本を読んでいる雪夜の姿が目に映る。
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