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まだバクバクしている音が聞こえそうで
早くこの沈黙から逃げたい
それなのに柊臥くんは飲み物を飲んで
深いため息を吐くとまた飲み物を飲んだ
「あの・・・話しって?」
「俺は夏凪に惚れてた」
「っ、」
バクバクしていた音がスーッと消えて
体温も一気に冷えていく様な感覚になった
そっか、だからナギサさんは柊臥くんに
会いに来たんだね
あの時2人が話している事が分からないはずだよ
「あっ2人の邪魔はしないから、ごめんなさい
私、変な事言っちゃって」
「は?」
「柊臥くんの気持ちを無視して一方的に押し
つけちゃった、さっきのは聞かなかった事に
してくれて良いから」
「何で?」
「そうだ用事があったんだ、それじゃ帰るね」
これ以上話すと余計に辛くなるだけだ
傷つくとかそう言う事じゃなくて
私が無理なんだよ
急いで階段をおりて荷物を持って外に出て
走ってコンビニの方へ向かったけど
———何でココにいるの?
「やっと見つけた〜帰るフリしてアンタ達の事
追いかけたけど見失っちゃってさ〜
この辺りのどこかにいるはずだろうから
ふらついてたんだよね〜」
響軌くんと私の後を追いかけたの?
そこまでして柊臥くんに会いたかったんだね
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