離れたくないシュガートースト

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謝る事で目を逸らしたかった 柊臥くんに対する気持ちを誤魔化した 「月結、座れよ」 「う、うん」 名前を呼ばれるだけでドキッとするけど 本当はそれも好きなんだよね 「夏凪に惚れてたって言っただろ」 「うん」 「惚れてる、とは言ってない」 「え?」 「俺にとって惚れてた、は過去形」 「そっか」 「月結が行った後、花市にすげー怒られた」 「妃香ちゃんに?」 「言葉が足りないって楓和に言われた 月結に聞いてもらいたいけど、」 「うん、ちゃんと聞くね」 「夏凪とは————」 ナギサさんとの事を最後まで聞いたけど 好きな人にそんな事を言われたらキツイよね 凄く辛かったよね 「ガキだったし、それだけだった」 「じゃあどうして会いに来たの?」 「男がこっちに帰って来るのが来月だから それまでの繋ぎにしたかったんだろ」 「繋ぎって、そんなっ」 「言っただろ?夏凪はそう言う女だから 今更会った所で嫌悪感しかない それに今は本気で惚れた女がいるから」 「そっか」 「月結が戻って来た時は花市と楓和に 色々言われた後だったからイラついてたんだ 八つ当たりして悪かった」 「柊臥くんは悪くないし八つ当たりだなんて 全然思わないよ、 私の方が柊臥くんにもっとイヤな思いを させちゃったんだから」 そう・・・私は言い逃げしたんだよね
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