離れたくないシュガートースト

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あれ? ほんの僅かだけど私の音がズレてる気がする 「えっと、」 「ん?」 「あのっドキドキしちゃって、でも、」 「月結だけじゃねぇから」 「えっ」 「月結に触れると俺だってそうなる」 「柊臥くんも?」 「そうだ」 「う、嬉しい」 「月結キスしよっか」 「キス?」 「うん」 「キス・・・キキキキスっ」 「キが多いな」 「だだだだってした事ないから」 「へえーした事ないんだ」 「はっ、恥ずかしい、よ」 「じゃあ俺に任せて」 「う、うん」 「月結———」 柊臥くんと目が合って一瞬のうちにゼロ距離に なったけど呼吸も止まるしピクンとなって 変に力が入ってしまった 「大丈夫だから、もういっかい」 もういっかいなんて無理だよ・・・なんて 思う間もなく目の前には柊臥くんの顔があって 鼻先がちょんと触れるとすぐに唇が重なって、 すぐに終わると思っていたのに離れては重なって 重なっては離れて———— 「ふっ可愛い過ぎてやばっ」 「はぁ、はぁ、」 柊臥くんに掴まっていないと倒れそうで、 でも無理かも知れない 「おいで」 「ううっ」 「こうしてような」 足の間に横向きにされると抱きしめてくれたから 縋るように腕を回すと 「ホント可愛い」 「柊臥く、ん」 「ん?」 「好き、大、好き」 「うん、好きだよ月結」 後頭部の辺りをゆっくり撫でてくれると ぎゅっと抱きしめてくれて もう離れたく無いよ
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