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#1
都内某所、いつも通りの朝
今日も俺はいつもの様にペンを握る…のだが…
『…たまには出かけるか』
月に1度、俺は何も考えずに外へふらりと出かけることがある
どうしてかって?それは…
『インスピレーションでも探すとするかなぁ…』
イラストを描くに至る為にも…外へ出て景色や人、街並みを見て歩くことをして頭の中を整理したりする
『今日はどうすっかな……おっ』
(公園…か、久々にあそこで何か描き起こしてみるか)
ふと立ち止まり、訪れた公園
公園内にあるベンチに腰かけ、スケッチブックを取り出す
『そいや…海未は今頃何してっかな…』
神崎 海未、俺が愛してやまない大切な想い人
ふとした時に海未のことを考えたりするのだが、彼女もクリエイターというのもあってお互いの進行状況とか話し合ったりしている
俺はイラストレーターだが、海未は"作家"
小説や詩など、なにかと文才がめちゃくちゃある方だ
そして、海未の作家のネームは俺しか知らないが…名前と中の人が一致しないようなネームの為、読者が気付かないらしい
『海未もいつものように…インスピ探ししてんのかなぁ…』
そう呟きながら、俺は筆を進める
今回のはなかなかにいい構図が描けそうだ
『うん、このくらいでいいか…今度、海未に見せるか』
(そいや今何時だ…?うわやっべ、そろそろメインの作業やらねぇと…戻ろう)
そしてこの時…まさかこんなことになるとは…俺は予想もしていなかった
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