【普通の暮らし】

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[もぉすぐ着くよ♥かっちゃんはもぉいるのかな?] 「…送信。」 千津が電車の中で携帯をいじっていた。 [着いてるよ。いつもの場所で待ってるよ。] 千津はそのメールを読み、自然と笑顔になった。 牧原千津―十六歳。どこにでもいる普通の女子高生。 今日は同い年の彼氏である足立克哉と休日デート。 克哉とは付き合ってもうすぐ一年になる。 「お待たせ!」 千津は克哉が待つ改札口に着いた。 「おっ、今日もカワイイぢゃん!」 克哉が千津のことを褒めると千津の顔が真っ赤になった。 「じゃ、行くか。」 二人はまず、ゲーセンへと向かった。 そして、プリクラを撮りお昼を食べにマクドナルドへと向かった。 貧乏な高校生カップルの千津と克哉。 二人はいつも100円マックを買い、飲み物は持参した麦茶を飲んでいた。 「さてと…次は…」 克哉が千津の顔を見つめ、繋いでいる手をギュッと握りしめた。 千津はその手を握り返した。
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