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プロローグ
闇が根強く生きる現代。ヤクザ、殺し屋、マフィア、詐欺師──数多のアウトローが日本中を跋扈している。
そんな闇の根深い世において情報を網羅して者がいる。
その名を“梟”。闇を跳躍する正体不明の情報屋。裏社会に携わる人間なら誰しもがその人物を頼る。
「今日は、満月か」
だから月を仰ぎ見る金色の双眼が、梟本人であるとは誰も知らない。
「あんたの死んだ日にそっくりだね、夢。それじゃあ、行ってくるよ」
今宵も翼を広げ闇に飛躍する。これはそんな美しき梟が、よりによってアウトローの代表格である極道の若頭に惚れられ、色恋沙汰に翻弄される物語。
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