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「もちろんです!私達3年も付き合ってるんです。周りの友達もどんどん結婚していくし。私もそろそろお祝いされたいんです!」
成実は、占い師の問いにそう答えた。が、占い師は何かを考える仕草をした。よく当たる占い師が、考える仕草をするのを見ると、途端に不安になる。
「あの…。私結婚出来ないですか?」
「いえ。結婚出来ないってわけではないと思います…」
そう答えた占い師の言葉にホッとして、成実は疑問に思っていた事を質問する。
「あの、昨日もあなたをお見かけしたんです。お客さんらしき人が、あなたにもらった何かを育てて運気が上がったって、凄く喜んでて。」
「昨日ですか?」
少し考える仕草をした後、思い出したように、足元の袋からガサゴソと小さな袋を取り出した。
「きっとこれです。この種をお分けしたんです。」
袋から出てきたのは、何かの植物種だった。
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