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徐々に連絡の頻度が減り、会う回数も減少していく。聞けば、仕事が忙しいとの事だったが、長年の付き合いで、なんとなくそれが嘘であるような気がした成実は、その嘘に不安に感じたが、植物が順調に育っているのを見て、それを無理やり押し込めていた。蕾が膨らみ、やがて花を咲かせる日は、きっと健との結婚の兆しになるはずだと。
ある日、友人とカフェでお茶をしているとき、何気なく健への不安を話した。
「最近、健のやつ忙しいのかなかなか会えないんだよね。」
それを聞いた瞬間、友人の顔が強張った。
「ねえ、成実…。もし、もしもよ。健くんが浮気してたらどうする?」
その言葉を聞いた瞬間、成実の頭の中が真っ白になった。友人は、冗談でもそんな事を言う子じゃない。それなのに、そんな話をしてくるということは、何かを知っている。
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