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まだ高校生の僕は、両親と一緒にホワイトハウスの一番奥の一室に通された。
僕はもちろんのこと、両親もこんな場所に来たことは無い。
3人揃ってきょろきょろと周りを見回し、そわそわとしていた。
「一体何が起こるっていうの。世界の滅亡も近いんだから、残りの時間くらい穏やかに過ごさせて頂戴……。」
母がため息交じりにそう呟く。
そう、いま世界は滅亡を目前に控え、あらゆる感情が入り乱れている状態なのだ。
どうにかして未来を繋ごうと考える者、試みる者……。
運命を受け入れ、残りの人生をどう生きるのかを考える者、自暴自棄になり犯罪に手を染める者。
残り時間の見えない状況だからこそ、その全てが許されてしまう。
それが今の世界なのだ。
皆、不安を抱え、今と言う時間を生きている。
僕たち家族は、『受け入れる』側の人間だった。
そんな僕たちを、わざわざ遠いこのアメリカの地まで呼んで、いったい国連は、NASAは僕に何をさせたいのか……。
それを考えていても仕方がない。
僕は話が始まるのを待った。
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