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「あ、信じてない。本当だよ。カフェに通い詰めてようやく君と恋人になれたんだから」
「信じる。ありがとう。」
そう返すと嬉しそうに笑う直くん。
頼れる親族は居ないって言ってたから、本当に直くんが傍に居てくれて良かった。
「そう言えば今私の周りはどうなってる?職場とか、友達とか。」
「ごめん、職場には連絡できたんだけど、友人には君のスマホ壊れてしまってて連絡出来てない。後日新しいスマホも買いに行こう。」
「そうなんだ、職場に連絡してくれたんだね。ありがとう。」
「お安い御用だよ。あ、あの見えてきたアパートが君と僕の住むアパート」
大体4階建てのアパートが指差されている。
どこにでもあるありふれた普通のアパート。
あそこに私と直くんが住んでる…。
アパートに着くとエレベーターは無くて、階段で3階まであがった。
それから一番端の部屋の前に着くと、直くんが鍵穴に鍵を差し込んで開けてくれる。
「絵奈ちゃん、おかえり。」
私を家の中に促すと、そのまま中に入って玄関先で靴を脱ぐ。
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