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───Side Nao.
「やばい、奇跡だ。」
彼女が記憶喪失と聞いてニヤケが止まらなかった。
まさかこんな簡単に彼女の一番近くに居られる様になるなんて。
これは神様が僕にチャンスを与えてくださったに違いない。
病院側には怪しまれない様に恋人を名乗って、僕だけに出来る様に頼れる親族は居ないとか言ったけど、まさか本当にそんな状態に出来るなんて。
記憶喪失とまでは行かなくても、彼女が落ちたタイミングですぐに救急車を呼んだ命の恩人になれるんじゃないかと思ってた。
そうなれば堕とすこむのも簡単なんじゃないかとか…。
この喜びを隠すのも大変だった。
───やっぱり僕達は必ず結ばれる運命だよ、絵奈ちゃん…。
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