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「どんな罰でもお受けいたします。どうぞ、お許しくださいませ」  声が震えている。相手は美しくても男だ。義母の王妃や異母妹よりもずっと力が強いはず――。  ネーレは腰かけた寝台の上で腕を抱きしめ震える。ぼんやりとした灯りに照らされている男は、なにも言わない。なんの興味も示さない。 (もしかしたら、私に興味など抱いていらっしゃらないのかも。だって、彼が望んだのはべルティーナだもの)  自分はいわば身代わりで、望まれ嫁いだ身ではない。今更心に申し訳なさが募り、どうすれば許してもらえるかを思案する。 (いいえ、許されるはずがない。私の母国は彼を、彼の国を。――馬鹿にしたに等しいのだから)  そう思いネーレは彼をじっと見つめた。  ネーレの夫となったフォルクハルト・アルド・ツァウティスは、光など通しそうにない漆黒色の目でネーレをじっと見つめていた。
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