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「いいか、こいつが数秒その辺1人で出歩いただけで誘拐されて、誰がその責任追わなきゃいけなくて、誰が1番苦しむのか。何が動くか。その足りねぇ頭でよく考えろ。今回のも何も無くて、良かったねで済ませられる話じゃねぇんだよ。」
そう言って更に胸ぐらを掴んで静かな声だけどしっかりと怒気を込めて言っている。
朔夜は雑にその指導係の胸ぐらから勢いよく手放す。
そして私の方に来て見下ろす。
20cm以上ある身長差は中々圧がある。
「…何で1人で出た。立場わかってんの?」
「コンビニくらい1人で行ける。」
朔夜から目を逸らして答えると、朔夜に片手で頬を挟まれ顔を向けさせられる。
目を合わせると、変わらず冷たい目でこちらを見下ろしていた。
「非力な女1人で、男何人もで来られて対応できると思ってんの?だったら俺のことも今抵抗してみれば?」
そう言って怪しく笑う朔夜の手を叩いて暴れるもびくともしない。
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