8章

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8章

それから月日は流れて初夏に差し掛かろうとしていた。 ついこの間まで桜が春を彩っていたのに気付いたら散っていて、緑の葉が眩しく輝いている。 まだ耐えきれないほどの暑さではないもの、若干暑く感じる。 そろそろ学校も夏服に衣替えする時期だろう。 すでに暑いので早めに切り替えて欲しいくらいだ。 午後からのお昼後眠たい授業を乗り越えた6時間目前の休憩時間。 次はHRと書かれていた。 その後、SHRが来て今日の学校は終わりを迎える。 部活にも入ってなければアルバイトもしていない私はいつもどおり翼と帰るだけ。 毎日代わり映えもせず今日も時間が過ぎていくのをただ窓を眺めて待っていた。 ───────── ────── 「今日は修学旅行の班分けだぞ~」 教卓の前には昨年と変わらず高橋先生が立っていて、修学旅行のことについて決める説明をしている。 周りは修学旅行に浮かれているのか、話を聞いているような聞いていないような。 こういう時は大体他の人が聞いているだろうって浮足が立ってて大体の人はきちんと話を聞いていない。 「(かという私も聞けてないこと多いけど)」 なんて自己ツッコミしながら窓の外を眺めていた。 教室内で適当に男女でグループを組んで自由行動の班を決めていく。 宿泊の部屋分けとかもそこの男女で分けていたのでかなりあっさりと決まっていく。 私の班には他の女の子が2人と、男の子が1人、翼が居た。 今年の修学旅行は北海道に行くらしく、どこに行きたいとかそんな話を軽くしていく。 北海道は行ったことないな。 海の幸のものが美味しくて、夕張メロン?生キャラメル?チーズ。 どれもこれも好きなものを思い浮かべていく。
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