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9章
そこからも平和的に私と慧くんの交際は続いた。
何か大きく変わるでもなく、毎日穏やかにできているはずだった。
最近変わったと言えば私の気持ちのほうかもしれない。
慧くんのそばにいる木更さんの存在を日が経つにつれなんだか許せなくなってきていた。
私の気持ちに余裕がないのか、理由はわからないけど。
木更さんは慧くんとの距離がかなり近い。
幼馴染みと言えどあんなに毎日ずっと一緒に居て、簡単に触れるもんなんだろうか。
学校でこうだから家とかのプライベートでもずっと一緒なんじゃないかと思うようにもなって、どんどん私の知らない感情が出てくるようになっていた。
だからか、お互いに隠していたわけでもないし、言うことでもないと言わなかったことが尚更ショックを誘ったのか、修学旅行のしおりを見てなんとも言えない感情が襲ってきた。
「(木更さんと慧くん同じ班なんだ)」
そう思ったらかなり複雑だったけど、この事は修学旅行のその日が来ても言うことはできなかった。
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