11章

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「余裕、なくてごめん。それで何も気付けなくてごめんね」 「ううん、私の方こそ…。」 そう両者謝罪を済ませると2人とも目を合わせて少しだけ笑い合う。 こんな風に仲直りできたのは慧くんのおかげだ。 慧くんが歩み寄ってくれたから。 また私はほんの少ししか伝えきれなかったけど、少しでも伝わってくれていたら…。 「慧くん、好きだよ。」 「…うん、僕も。」 そんな甘い返事が返ってきてどちらからともなく軽く触れるだけのキスをした。 修学旅行でとても語れた思い出じゃないけど、間違いなく私達にとって忘れられない思い出になる。 いつか未来で笑って話せている日が来ますように。
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