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放課後──。
HRが終わり、あたしは梓と一緒に教室を出た。
丸一日渚くんのことばかり考えてしまった1日だった。
わいわい騒ぐ教室に渚くんは、居ない。
HRが終わった後すぐ、教室を出ていってしまったから。
挨拶もできずに、少し寂しかった。
✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼
「どんなお店なんだろうね〜
雑誌に載ってたパンケーキ美味しそうで、私あれ食べたいのよ」
ふんふんとご機嫌な梓のそばで、あたしの心は少し気乗りはしなかった。
朝の渚くんが星那さんという子に言おうとしてたこと。
何となく想像がついて、悶々としてしまう。
「楓?
今日はどしたの?なんか変だよ?」
「え?なんでもないよ笑」
「どーせ、柏木のことでしょー?」
びっくりした。梓にバレてるなんて。
「……なんで、知ってるの」
言ったことないのに。
「バレバレよ?
何、私が鈍感で気づかんとでも思ったか!」
「うん笑」
「もう……私信用なしかい。
まぁ、カフェ言ったら話は聞いてあげる」
「ありがとう」
色々とたわいもない話をしていたら、いつの間にか目的のカフェ・harukazeに着いていた。
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