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   海岸を見下ろすと、大音量のラップ音楽とパリピーが踊っており、若者      が大勢騒いでいる。    緑山は怒り、地団駄を踏む。 緑山「なんだあれは! いつからパリピー海岸になった!」    怒りながら坂を上っていく。 緑山「どんどこどんどこ無駄に鳴らしやがって、反響の無い野外で使う音じゃない! ド素人共が」    坂を上っていると、断崖に家が見えてくる。    石作りの西洋風の小屋で、平たい屋上がある。    緑山は小屋へ向かっていく。    古びた、西洋風の塔を持つ小屋がある。 〇緑山の自宅・玄関・外    玄関前で立ち止ると、掛かっている木製の表札「Rainbow」と書い     てある札を外す。    レンガ造りの西洋古風な館。 緑山「いかにも、芸術家の好みそうな排他的世界観じゃないか」    外した場所に、「緑山」の表札をかけ、中へ入っていく。 〇同・リビング・中    埃で真っ白な部屋。    中世風の家具があり、それを見て回る。    部屋の片隅に小さなチェンバロ(※古いピアノ)があり、屋根(ふた)    を空けると埃が舞う。    咳払い。 緑山「いつから放置しているんだ、この家は」    チェンバロのキー「Dフラット」を一つ押す。 緑山「チューニングも全然駄目。弦も錆び付いている」    嘆息してチェンバロを閉じる。    屋上への階段がある。
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