運命de発覚

ミニロト購入

　いま、私の右手には紙切れが一枚ある。有効期限が本日までの、数字選択式宝くじ。
　いわゆる『ロト』。
　の、小さいほう『ミニロト』がここにある。

　１〜３１の数字の中から異なる５個の数字を選ぶ数字選択式宝くじ。
　ちょうど一年前の今日、ここで、この宝くじ売り場で買ったミニロトが期限を迎えたようだ。
　一口２００円。
　ユウジが言い出して購入した宝くじだ。二人の誕生日数字から４個の数字を選出、足らない１個は”今日”の日にちを選び、塗りつぶして購入。
　ユウジは「二人の愛に勝るとも劣らない額に化けるぜ。サチが持っておけ」と言って、購入したてのミニロト券を私によこした。
　抽選日は毎週火曜日。
　一年前の今日は水曜日だったから「来週が楽しみだね」と私は言って二人の金券をお財布にしまったのだった。
　この頃ユウジとは付き合い始めて二ヶ月がたったあたりで、まだまだ毎日が幸せでいっぱいの日々だった。