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アスランはくすりと笑って提案した。
「では両方贈ってみればいいのでは?」
パルフェは口をすぼめて顔を上げる。
「いいのかな?」
「べつにかまわないでしょ。花といっても、べつに陛下の聖誕祭みたいに城中を埋め尽くすわけではないんですから。ブローチもあまり高価なものは、かえって恐縮されてしまいますから、日用品より少し高めくらいの物が良いでしょう。花は花束でいいでしょうし。それなら問題ないと思いますよ」
「なるほど! それはいいアイデアだわ。早速、叔父様に相談しなくちゃ」
「そうはいきません。まだ授業中ですよ。姫様」
夏至祭の話題を持ち出して。
なんとか授業を終わらせようとするパルフェ。
アスランは微苦笑してそんな少女をたしなめた。生徒にその気がないからと
いって、授業を投げ出していては教師失格である。
アスランは勉学を教えるために雇われていて、給金をもらっているのだ。
務めは果たさなければならない。
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