待てない

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考え事をしていたらあっという間に数日が経ってしまった。 今日はまた新幹線で向こうに戻る日。 電車の中で咲人は窓際に座りながら腕を組んで少し頭を落として眠っている。 帰ったらこの男多分、うちに来るよね。 あれ以来久しぶりの2人きりなので少し緊張してしまう。 今日はきっとあの時の様には逃げられない。 「しぃ」 「はい」 起きていたのか窓側に目を向けたまま話しかけてくる。 「今日夕飯ラーメンにしない?」 「は?」 「地元で無駄に丁寧な手作りご飯食ったせいで外食したい」 「無駄に丁寧なって、あんたほとんど家に居なかったじゃん。」 「いらないって言ってんのに飯作って置いといてくれんの。今日だっておかず持たされたし」 「それ食べなよ。」 「馬鹿だな、気遣ってんの俺なりに。しぃがこのまま帰って家でゆっくりしたら話さなきゃって緊張でおかしな事になんでしょ。」 咲人の言葉を聞いて少し驚いた。 この男に気なんて遣えたわけ? 「何その顔。すごい失礼な事考えてない?」 「え?」 「図星なのムカつく。ひとまず今日はもうラーメンの口だからおかずは明日。ご飯炊いといて。」 自分で炊け。
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