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「私、咲人と幼馴染みの距離感壊したくない。」
「うん」
「…うん?」
咲人は分かってたとでもいう様に少し一息吐く
「そもそも言い出したら幼馴染みの距離感って何。俺達なんて元が近すぎたんだから、大人になってもあの距離感でやってくとしたらもはや恋人の域だろ。」
「それは…、いやいやそうなの?」
「恋愛観お子ちゃまがよ。中学の頃みたいに2人で色々遊びに行ったり、高校の時みたいに意味も無くくっついたり?小学生の頃なんて無駄に取っ組み合いしてたけど」
「そ、う言われればそうだけど…」
確かに幼馴染みの距離感って何と言われれば分からなくなる。
人よりも何倍も距離感が近かった私達。
「もし今以上に離れるのが嫌とかそういう話ならさ、一旦付き合ってみるってのはどう?」
「…でもそれでうまくいかなかったら。」
「上手くいかなかった時は俺は元に戻るよ。というか、そこは馬鹿じゃないのじゃなくて上手くいかなかった時の心配してくれんの?」
そう言いながら少し笑って距離を縮めてくる咲人に顔が熱くなる。
まずい、このままじゃ絆されてしまう。
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