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1.懺悔
私は独りであっても、大勢に囲まれていても、常に喪失感が心の中に居座っています。幸せな絶頂を迎えた次の瞬間には、感情をどこかに落とした心地になるのです。
私は怖かったのです。私を赦さず、しかし怒っている様子は見えない彼が、恐ろしかったのです。
彼の肉体は無味無臭で、来夢のとは違いました。来夢は甘いカルピス味で、甘い匂いの中に小便の刺激臭が混じっておりました。しかし、彼からはまったくの情報がありませんでした。流行りの感染症なのか、罪深い行為によるものなのか。
私は怖かったのです。彼に隠している私の恥部が晒されるのを恐れていたのです。純粋な彼に突きつける凶器となっていたのです。
一週間の入院で、私は彼にお世話になりました。入院の発端となった出来事を、言い訳と懇願で告白しました。毎晩、彼にメッセージを送っては、二時間も三時間も話に付き合ってくれました。私は、情緒不安定な精神異常者を寛容な心で受け止めてくれた彼のことが、怖かったのです。
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