0人が本棚に入れています
本棚に追加
私は天使のアマコです。「アマコ」という名前は先輩天使がつけてくれました。天使の「天」という字が「あま」とも読めることからつけられました。単純な理由ですが私は気に入っています。
天使の仕事って何だと思います。人間の皆さんが思いつくのは「死んだ人を導く」とか「奇跡を起こしてくれる」とか「神様の使い」とかそういうことを思いつくかと思うのですが、おおむねそれは当たっています。
ただ厳密にいうと「死んだ人を導く」ということは死神様の仕事になります。私は人間が死んだあとつまり死神様が導いてくれた魂をさらに神様のところへ案内するのが仕事になります。死神様は死んだ人を私たちに案内するだけなんです。だって忙しいですしいちいち神様に会ってたら仕事が滞るんです。
あと「奇跡を起こしてくれる」というのも少し違います。人間が奇跡をおこせるように私たちが少しだけ手助けをするんです。そりゃあ、天使がすべてやったほうが話が早いですけどそれだと人間はどんどん堕落していくので禁止されているんです。神様って人間が四苦八苦しているところを見たいんですよ。だって面白いじゃないですか。私だってたまに神様の横で拝見してますもん。
あともう一つ「神様の使い」ですけどそれも少し違いますね。「使い」なんてものじゃないです。
私たち天使は「召使い」ですよ。人間の皆様。
「アマコ、最近の人間はつまらないね。特に日本はここ数十年は同じことを行ったり来たり。一体いつになったら学ぶんだろうね」
神様は長い白髪をいじりながら今日もぼやいています。あ、ちなみに神様の容姿って気になりますか?一応お伝えしますね。
神様に性別はないです。だって性別があったら最近ちょっと都合が悪いでしょう。前は男になったり女になったりしていましたけどここ最近は決めていないようです。髪は白髪で足首まで届くくらい長いです。結ぶこともありますけど今日はくくってないです。ご自分ではやらないから大体私たち天使がしています。身に着けているものは白か銀かベージュのワンピース。装飾はなにもしていなけどたまに金のティアラを身に着けていることもあります。
神様の仕事はすべての生き物を見守ること。人間を見ることが多いけど動物も植物も海も川も山も神様にとって生きているということ。生きているものはすべて見守る対象になります。
最初のコメントを投稿しよう!