うちの2匹のわんこ

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うちの2匹のわんこ

そして今に至る。 そんな久しぶりの再会がまさかこんなペットショップでだなんて思っていない。 「久しぶり、先輩」 「久しぶり、驚いた。まさかこんなところで会うなんて」 「俺も、地元帰ってきてたんですね。」 若干の気まずさが何故かあって、ここから何を話せばいいのか分からない。 「先輩、犬飼うんですか?」 「一目惚れしてかなり悩んでいたところ…。」 「可愛いよね、この子。」 そう言いながら御子柴くんはショーケースの鍵を開けて、マルチーズを抱きかかえると私の方に近付けてくる。 「え、何。」 「抱っこしてあげてください。」 そう言われて腕の中に優しく渡されて、白いフワフワの毛並みを優しく撫でる。 予想通り抱っこしたら可愛さ倍増で飼いたくなってしまう。 今仕事が結構忙しくてちゃんとまともにお世話できる自信なんて…。 きっと凄く寂しい思いを今以上にさせてしまうんじゃないかと悩んでいた。 ここで周りの子と同じ場所に居た方がこの子も幸せなんじゃ…。
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