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怖いもの見たさの気持ちと好奇心を抑えられなくなり、スマートフォンでその番号にかけてみた。
数回のコールのあと、若そうな女の高い声が聞こえた。
「もしもし……。今すぐ来られますか……?」
突然の質問に、僕は「あ、はい」と答えてしまった。
女が続けた。
「では、お待ちしていますから」
なんだ、この女は……? 何者なんだろう……?
僕は思わず疑問をストレートに口にしてしまった。
「お待ちしています……っていうけど、どこで?」
一瞬、女は沈黙したが、すぐにこの近くにある神社の名前を告げ、一方的に電話を切ってしまった。
スマートフォンを手に、僕は呆然としていた。
女の名前も素性もわからない。この厚紙が本にはさんであった理由もわからない。
神社に行けば、その答えがわかるのだろうか……?
なんだか危ない気もする。
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