12 あの2人が一緒にベッドに入るのはイヤ ※

2/11
前へ
/145ページ
次へ
 ベッドで目が覚めた私は、マリーに身支度を手伝ってもらって、急いで朝食の席についた。  国王と王妃が食事の間に入ってくるまでには、私は間に合った。    ふーっ。  ほっとした。  だが、アランとヨナン妃(偽物のイザークの方)はまだだった。   「おぉ、2人とも二日酔いで来れないらしい」  国王と王妃はヒソヒソと話して微笑んでいる。私は2人が飲みすぎた現場にいたので、それは来れないでしょうと納得して、すました顔でスープとフルーツをいただいた。  国王と王妃は、2人が非常にアツアツで嬉しいと話しているが、私は真実を知っている身として平然としていた。  国王よ。  2人はほんとーっに、ただの二日酔いだ。  アツアツな訳がない。  訂正したかったが、グッとこらえた。  それにしてもだ。  ヨナンは凄すぎる美女だ。  アラン王子の初めてを奪った美女。  アラン王子を弄んだ絶世の美女。  彼女はそれだけではない。  アラン王子に嫁ぐのは嫌という理由で、男を身代わりに花嫁として差し出した。  死ぬほどアラン王子に惚れてるイザークを花嫁の身代わりに差し出したのだ。
/145ページ

最初のコメントを投稿しよう!

220人が本棚に入れています
本棚に追加