12 あの2人が一緒にベッドに入るのはイヤ ※

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 勝手知ったる昔からの知り合いのような、互いに身体を許した過去があるから漏れ出るような、くだけた雰囲気があった。  身体を許した以上の仲だったことを醸し出して、甘い大人の関係を匂わされた。  私は悔しくて胸がちくりとしてしまった。 「失礼な発言は許さない。俺にとっては最高の妻だ」  アラン王子は相当怒っているらしく、真っ赤に顔を赤らめて、かしこまった言葉使いをした。 「あら?あっちの相性もいいというわけね。でも、比べて見ないとわからないでしょう。今晩……久しぶりに早速試しましょ」  私はため息が出た。  なんちゅうー女だ。  よくこんな女性を……。  私はアラン王子に悲しくもイラっとした。 「エリザベス?もはやあなたは昔の女よ。私がアランの今の女になるわ」  私の目の前で、ヨナンはふわりと微笑み、アランに抱きついた。  アラン王子は硬直した様子になり、私はいたたまれずに、部屋から飛び出した。  イヤ!  あの2人が一緒にベッドに入るのはイヤ!  でも、ここは王家だ。  第一妃は私ではない。  私は夕食を欠席して、泣いた。
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