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学校に戻り、先生キツネが見本として人間に化けました。
頭に葉っぱを乗せ、呪文を唱えると、ボンっという破裂音とともに煙が舞い上がります。煙が段々と薄まると、先生キツネは見事に人間に化けていました。
生徒の子ギツネは、一匹ずつ先生の真似をし、人間に化けようとしました。だが、誰も上手く化けられません。
その中で、ある一匹の子ギツネが、最初にしては上手に人間に化けたのです。顔と尻尾以外は人間の姿でした。
「おお、最初からこんなに上手に化けれる生徒は初めてだ。君は才能があるね」と先生キツネは褒めました。
子ギツネは、とても得意げでした。
*****
学校に戻り、先生タヌキが見本として人間に化けました。
頭に葉っぱを乗せ、呪文を唱えると、ボンっという破裂音とともに煙が舞い上がります。煙が段々と薄まると、先生タヌキは見事に人間に化けていました。
生徒の子ダヌキは、一匹ずつ先生の真似をし、人間に化けようとしました。だが、誰も上手く化けられません。
その中で、ある一匹の子ダヌキは、煙が舞い上がるものの、何一つ変わらず、子ダヌキの姿のままでした。
子ダヌキは、とても落ち込みました。
「出来なくて普通だよ。それに、最初から上手くできることなんて、たいして楽しくもないからね」と先生タヌキは励ましました。
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