４つのスイッチ

　子ギツネは、特訓を重ね、人間に化けることに成功しました。しかし、全てが上手く行くわけではありませんでした。二回に一回は失敗します。耳が出たり、尻尾が出たりと。

　そんなとき、先生キツネは言いました。「今度、タヌキと対抗戦をします」と。
　どうやら、この時期になると、同じ学年のタヌキと、どれだけ人間に化けられるかを競うそうです。

　先生キツネは付け加えます。
　「いままで私たちは、タヌキの学校に負けたことはありません。タヌキになんかに負けたら笑われますよ」

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　子ダヌキは、特訓を重ね、段々と人間に化けられるようになりました。あとは、顔と尻尾だけです。

　そんなとき、先生タヌキは言いました。「今度、キツネと対抗戦をします」と。
　どうやら、この時期になると、同じ学年のキツネと、どれだけ人間に化けられるかを競うそうです。

　先生キツネは付け加えます。
　「ライバルは敵という意味ではありません。ライバルは仲間です。自分を高めてくれる仲間だと思ってキツネと競いましょう」