翡翠くんの日常・秋

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 校舎に入るとそこにアッキーさんとマッキーさんがいた。ハロウィンのコスプレ衣装だ。おそらく魔女か魔法少女だ。 「アッキーさん、マッキーさん、何してるの?」 「いやぁ。ほら私たち伊織先生の監視じゃん? 今一番危ないの翡翠くんたちだからこっち来たほうがいいかなって」 「あとハロウィン衣装見てほしかったの! 私ら裏方だから表出れないじゃん!」  多分そっちが本音だ。伊織先生はあんまり学校に来ない。みんなどうやっているか知らないけど、伊織先生が現れると誰かしらが引き取りに来るんだよね。 「アッキーさん、マッキーさん、可愛いです!」  フーフーは分かりやすくテンションを上げている。 「僕もこんなの着てみたいな……」  スイスイもそんなことを言う。先月ハロウィン衣装着たばっかりじゃん。 「はいはい行くよーー」  瑞希先生がぱんぱんと手を叩く。授業始まっちゃう……。 本当はいけないんだけど、四人で廊下を小走りする。教室が近くなるとなんだか人だかりができていた。 「ヴェアくん可愛い!」 「らぶちゃーん!」  その声でハッとするとやっぱり教室にはろんさんがいた。うた先生もいる。 「二人とも何してるんですか?」 「私はうたうものさんの魔性っぷりを布教しに」 「小学校で?」 「私はヴェアくんとらぶちゃんの可愛さを布教しに」 「小学校で?」 「翡翠くん、そんなマジトーンのツッコミ求めてないから。てか他にもみんな来てるよ」 「なんで?」 「そりゃあみんなにょんたんずに会いたいからね」  教室からタッくんが出てきた。 「束砂さんは、水くんがハロウィン衣装また着たいって言ったから製作するために帰ったけどねぇ」  五丁目さんも出てくる。 「皆さん……、何かご用なんですか?」 「用なんてあるわけないじゃーん」  教室の中から香多お兄ちゃんが声をあげた。  良お兄ちゃんもげたんわお兄ちゃんもいる。
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