2/28
前へ
/29ページ
次へ
今日も『ファイナル・クエスト10』と発売日が同じの『キラキラアイドルを目指せ!!スター誕生への道!!』なる、ようわからんゲームを買いに行く気満々なのである。 「ようわからんとはなんだっ!!だからお前は親父なんだっっ!!」 「親父じゃないわっ!!お前の方が親父だわっ!!」 「ふっ。この容姿でか?」 「ムカつくっっ」 スーパー一般的容姿のあたしでは太刀打ち出来ん!! クッソぅ!! まぁいいっっ、それよりもっっ。 「よし、行くぞ!!イオリ!!」 「ずっとオメェ待ちだよ」 「おお……。すまんすま……」 「マツリッ!!ちょっ、リップ落とした!!取って!!」 足元にコロコロ~と転がってきたリップ。 「うぉい、うぉい。急いでるのがわから……」 言いながらリップを取るために腰を曲げた、その時っ ビキィッッ!! 「!?」 「お?」 「ぎゃあああっ!!??」 「「「「!?」」」」 あたしの絶叫に、教室に居た皆がこっちを見る。 腰がピキッたぁぁぁぁぁっっ!! マツリ、ギックリ腰を発動した‼ 一歩足りとも動けなくなった!! 誰かっ、誰か、薬草をーーーーーっ!! 「すまんっ!!マツリッ!!」 「わぁぁぁっっ、薄情者ーーーーっ!!」 叫んだイオリがダッシュで教室を出ていく……。 動けないあたしを置いて……。 物を拾おうとしたまま固まるあたしを置いて……。 「……なんか……ごめん、マツリ……」 「………………いや」 ファイナル・クエストーーーー!!!! 「先生ーっ。マツリがギックリ腰ーー」 「またかっっ!!」 う"う"う"……。
/29ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加