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定時で帰るのです
「おつかれさまでしたー」
「あ、お疲れ様です。」
馬場春子(45歳)は会社のロッカールームで手早く身支度を整え他の誰よりも早く会社を出た。
勤続3年目の春子にはマイルールがいくつかある。
そのひとつは“定時ダッシュ”だ。
急いで帰路についたところで、優しい旦那がごはんを作って待っているとか可愛い愛猫が待っているとかは一切ない。
ただ1秒でも早く会社にいる時間を減らしたい。「労働者」という肩書きを肩からおろしたい。そのために日々定時に帰る努力は惜しまない。
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