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◆◆◆◆
目を覚ますと私の国外追放は一週間後に決まっており、それはもう決して覆らない運命。
私は必要最低限の荷物をカバンに詰め、靴を履き替える。
「よっ、と」
やはり私に高いヒールの靴は似合わないな。国外追放が決まったのならばさっさと出て行くに越したことはない。
父母にあてた手紙も残したし大丈夫だろう。
そして【本物】の王家に受け継がれる本を手に取った。
「お父様、お母様、心からごめんなさい」
私は本に結婚相手を決められるなんて真っ平だし、そもそも王女は向いていなかった。選定の儀の前に本を入れ替えたのだ。
王国は第一王子である兄が継ぐし、弟に妹もいる。私がいなくてもソルティアは安泰だ。
あとは神殿に保管されている本をもう一度入れ替えれば私は晴れて自由の身。
浮き足立つ気持ちを抑えて神殿に向かう。
ギィ、と重い扉を開けると人影が見えた。
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