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霙 雹 霰 そして 雪
寒さが増せば 霙となる
濡れつつ凍る 寒空が
鈍く仄かな灰の天
泪か それとも 冷笑か
引き千切られた 濡れた羽根
これから始まる 眠り刻
天と地 あまりに差が開き
寒さ熱さが 入り乱れ
平穏 なだらか それ何処
昇る蒸気を急冷す
心も貫く雹 霰
夏であろうと 構わぬと
堕ちる鉄槌 白き拳
何にそんなに怒るのか
何がそんなに 猛らせる
人の世界に蔓延った
欺瞞か それとも
哀しみか
ちらりふわりと舞う姿
世の云う天使に近かろう
かまくら程にもでもなれば
温もりすらも感じよう
地を覆う厚き白きもの
情けや恵みだけでなく
命も奪い 凍えさす
日々の営み妨げて
積もる豪雪恨めしく
重みに耐えるも潰された
生きた残骸埋もれゆく
やがて融ければ水となり
またも命を育んで
これが摂理か 天地の
天と地とを繫ぐもの
雪こそ白き翼持つ
天使といわば 腑に落ちる
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