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ミカサは、緊張と期待が入り混じった心境で、展覧会の会場に足を踏み入れた。
壁にかけられた自分の絵は、他の作品と並ぶ中で特別な輝きを放っていた。
ミカサは、展覧会の会場の中央に立つ自分の絵を見つめ、心が高鳴るのを感じていた。
周囲には、様々な人々が集まり、彼の描いた天使の絵に魅了されている。
明るい光に照らされたキャンバスの中で、天使の柔らかな羽と優しい微笑みが生き生きと表現されていた。
「すごく素敵な絵ですね」
と、いつのまにか隣にいた若い男性が声をかけてきた。ミカサは、その言葉に思わず顔がほころんだ。
———この人誰だ…?見たことある………?
しかし、かすかに感じた違和感はすぐに消えた。
彼は、心の奥底で感じていた感謝の気持ちを思い起こす。
人々の視線が彼の作品に集まる中、ミカサはその場所の外れ、窓の外にいるガブリエルに語りかけた。
「ありがとう、君のおかげでこんなに美しい絵が描けた。」
彼は、自分の絵画のガブリエルの微笑みを思い浮かべ、はにかんだ。
「君がいてくれたから、僕はこの絵を完成させることができた。君の存在が、僕の中にある感情を引き出してくれたんだ。」
ガブリエルが微笑み続ける様子が、彼の心をさらに温かく包み込む。
ミカサは、ガブリエルの存在が、彼にとっての創造の源であり、これからの道を照らす光であることを、改めて感じていた。
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