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ガブリエルに会いたいという気持ちをどんなに募らせても、会うことのなく、時は流れた。
ミカエルが言っていた、「運命(さだめ)」とは何なのか。
ミカサ自身は、ガブリエルと共に過ごすことを本当に望んでいるのか。
「ミカサ、私はいつでも君を待っているよ。君の選択が、私の運命(さだめ)にも関係している。」
「これ以上は言えないけれど、本当に。あなたが受け入れてくれれば、すべてが終わる。」
姿は見えないが、ガブリエルの声が聞こえる。すべてが終わる…?
その声をかき消すような男の声が聞こえた。
〚君がガブリエルに会ったことを聞いた。〛
〚彼女は君に、特別な思いがあるんだよ。〛
彼の名は〚ラファエル〛と言うらしい。
「でも、僕はどうしたらいいか。画家になるという大きい夢を捨てないといけないのか…、悩んでしまって…。」
「ミカエル…さんが言っていた。僕と彼女とには「運命(さだめ)」がある と。ガブリエルは、「終わる」といっていたが、それは良く無いことなのか。でも何か、開放してほしいような声色だった気もする…」
ラファエルはそんなミカサに冷たい笑みを浮かべる。
〚もし君が、彼女を傷つければ、彼女は君を受け入れない。彼女をその「運命(さだめ)」とやらから守りたいのであれば、時に冷酷になったらどうだ?〛
ミカサはみらいのできごとを暗示されているようで胸が締め付けられた。
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