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落ちてきた人
…空から人が…?
あの作品のように僕は手を伸ばしてみた。
でも落ちてきた彼女は、手なんかいらないと言うように、目の前で背中の輝くような羽を羽ばたかせ、僕の目の前で止まった。
「こんにちは。ミカサ。」
「え、なんで僕の名前を…?」
そういうと、彼女は困ったように笑った。
「…そうか、…そうだったね……。」
実に困る返答だ。
「————君は私の名前を知らない?」
「え、、、うん。」
「そっか。」
そういうと彼女は、僕の前でくるりと回って見せた。
そうしてこう言った。
「私の名はガブリエル。この世界における、美しい天使だよ。」
後ろの夕陽が彼女の後光のように輝いた。
彼女の金髪や目の輝きは、この世のものとは思えないほどまぶしかった。
「ねぇ、君はさ、私と一緒に天に昇ろうっていう気は無い?」
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