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自立までの猶予
息子が来年、高校生になる。
ここまで育てるのもたいへんだったけれども、親の役割もあと少しだ。
親子げんかも何度もしたし、たくさん叱ったりもした。でもきっと、それ以上に褒めたりもしたと思いたい。
あと三年のうちに、息子が自立して生活できるように準備を進めないと。見守りながら、少しずつ手放していかなくてはいけないのだ。
息子が自立して巣立っていくことが僕たち夫婦の望みだし、息子を育てる意義だった。
これから先、しあわせな人生を歩んで欲しい。その願いに偽りはないけれど、もしどこかで躓いてひとりでいられなくなったら、いつでも帰ってこられるようにはしておくから。
だから今は、息子にただ前を向いて進んでいってほしい。
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