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ーーーーーーカチャンーーーーー
静かに寝室のドアを開け中に入る。
薫くんはベッドサイドの明かりだけを付け、本を読んでいた。
ベッドに入りながら薫くんに尋ねる。
「何読んでるんですか?」
「これ」
薫くんが見せてくれた本。それは…
「知的に見える話し方…?」
「うん」
「薫くん、何故これを?」
「賢く見られたいから」
「誰にですか?」
「周りの人間に」
「…もしかして、眼鏡をしてるのって…」
「賢そうに見えんだろ?」
「…?はい。でもそれ、だて眼鏡ですよね?疲れないんですか?」
「疲れるよ、だから…こうやって、美香に癒してもらわないとな?」
「…っあ、薫くんっ」
本を閉じたと思ったら適当にベッドの下へ置き、あたしの肩を押し、仰向けになった身体の上に馬乗りになる薫くん。
パジャマ越しでもわかる程、硬くなっている薫くんの下半身をぐいっ、と太ももあたりに押し付けられた。
「…ったく、散々待たせやがって。こんな状態で本なんか読んでも頭に入んねーよ」
「薫くん♡」
「…あ?何で今ときめいてんの?」
「強引な薫くんも好きっ」
「ふっ、俺も美香が好きだよ」
上から降ってくる薫くんからのキスの嵐を一つも逃さないように受け止める。
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