国王様の秘蜜の関係

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「お初にお目にかかります。デニス・アベリジオンと申します。陛下の噂は常々聞いておりまして、お目にかかりたいと切に願っておりました」 「遠いところわざわざすまない。今日はゆっくり休んで明日帰られると良いだろう」 「お気遣い感謝いたします」 深々と頭を下げるデニスをメイドに案内させ、カシムはその後ろ姿を見送っていた。すぐ追い返したい所だが、何を考えているか探ってみないと… 「シャルカシムから離れる駄目」 「わかっているよ」 剣に手をかけるカシムを見ながら言えば、眉間にシワを寄せられる。うむ…わかっているつもりだが…そんなに信用無いだろうか… 夕食を誘おうと部屋に向かったが部屋には居らず、メイドに聞いたら城の中を見て歩くと言っていたのを見たらしい。嫌な予感がする… まぁセシルにはルイスがついているし、問題は無いと思うが執務室へと歩を進めてゆく。扉を開けば誰も居らず、食堂へ向かえばセシルとルイスが隣同士に座っていてデニスが向かいに座りながら夕食を食べている… 「あぁいらっしゃいシャルル様。先に頂いてしまって申し訳ない」 「いや。寛いでくれているなら構わない。ルイスどうなっているんだ」 笑みを浮かべるデニスに言ってから足早にルイスの元へ向かえばルイスはムッとしながらデニスを見ている。
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