国王様の秘蜜の関係

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馬に乗りたった二人でヴァルデハリスの領地へと向かう。ルイスの気迫で弱い騎士達はまるで寄ってこなくて、一ヶ月程経ちヴァルデハリスの最大の王都であるルアンデにたどり着いた。 昼過ぎにたどり着いたが、我が国のような活発さは無く街の人々の衣服は乱れ街のあちこちで行為に及ぶ姿を目にした。まるでこの行為は挨拶であるかのように、この淫らな空間を取り締まる者がいる気配は無かった。 そのまま城へと向かうと城へ続く吊り橋があり、その前には見上げるほどの巨漢が肉切り包丁のような武器を持っていて私達の前に立ちはだかる。 「この橋は渡らせん!」 男が武器を振り下ろしてきて馬を走らせそれを避ける。街の人々は慌てて建物の中へ避難し、他の騎士達も徐々に集まり始めている。 「はぁ…お前ら何人集まっても俺には勝てねぇんだがなぁ」 ルイスは馬から降り頭を掻きながら腰の剣に手を置いている。 「私の道を邪魔する者を排除せよ」 「了解!」 馬に乗ったまま言えばルイスは腰の剣に手をかけ、目にも止まらぬ速さで騎士達を倒して行く。殺しているのではなく、気絶させているのだがこれだけを相手にして殺さずに居られるのはルイスの強さだから出来る事なのだろう。 巨漢の男も倒れ伏し、腕を掴んで橋の前から退けているがとても重そうに引っ張っている。なんとか退けてくれてやっと橋を渡って城へ向かう。
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