この手を離さないで~天使が紡ぐ赤い糸~

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「あのよっちゃんイカが大好きでお給料日に 箱ごと買っていくって子達?  」 「ええ・・・そうよ彼らは不法移民ではないし、キチンと労働ビザを持っているわ、みんな勤勉で礼儀正しいし、お給料のほとんどを家族に仕送りしているし、自分達はよっちゃんイカでささやかな楽しみを見出しているわ だから彼らのお給料日に沢山よっちゃんいかを仕入れてあげてるの・・・ とてもじゃないけど小さな子供が逃げ出すくらい 折檻をしているとか・・・・女性のベトナム人は見たことがないから彼らとは考えられないわ 」 「どっちみち気になるから 後で顔を見に行くわね それで警察も今夜は来れないって?」 「ええ・・・・道路の閉鎖が解けたら事情聴取に来てくれるって、ねぇ、 もしよかったらアイリーンが着れるような服を持ってきてくれない?あの子薄いジャージとジーンズだけだったの、足は裸足で私が見つけなかったら今頃凍死してたわよ」 尚子がショックを受けたような声で言った 「なんてこと!わかったわ!」
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